カップボード、ダイニングテーブル

継承
~思いの詰まったものを
新しい家具へ生まれ変わらせられたら~

先代の残してくれた大切なもの…
それは大きな梁と柱。
直径700mmの太い柱と
長さ4000mmの長い梁、
新築に合わせてこの材を加工出来ないかと、
施工会社から断られ、
他に業者をいくつか探された際に、
当工房へお声がけを頂きました。

解体~製材は、
大人5人でやっと持ち上げられる大きな材を
傷がつかないよう解体し、
製材を行いました。
丸太の場合、
丸太の状態から板材に切って(割って)、
直ぐに家具へ使用できません。
大幅に木の寸法が変化すると木が動いてしまうからです。
そこで余裕を持った寸法で丸太から板材にスライスし、
削っては寝かせ、
削っては寝かせ、
を何とも繰り返して、
ようやく家具としての材料となります。

製材が終わるまでの間どのくらい材が取れるか、
また追加の材が必要か木取りにも時間を取りましたし、
カップボードのサイズが6mと特大サイズで
大変でやりがいのある家具でした。
どの柱をどのパーツにするか、
この梁はこのパーツにしよう…
などと何度も検討しました。
足りない材料や木の傷みが大きい箇所は取り除き、
同じ素材の材料を新調しながら、
これらを新しい家具へと生まれ変わらせることが
出来ました。

完成した際、
お客様へ一番初めにお伝えさせて頂いた時には、
「かっこいいものを作ってくれたね~
興奮したよ!想像以上!」と、
喜んで頂いた際は、
お客様と一緒に私自身もとても嬉しくなりました。